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わたくし、これから暴れます。in Russia


ロシア留学生の日常
by glbee

ミリオンダラーベイビー。

おすすめ映画「ミリオンダラーベイビー」。

あらすじ
しがないボクシングジムを経営するマイキーは、数々のボクサーを世に送り込んできた名セコンドだった。
しかし、彼は家族にも愛を見せられない不器用さで、とても孤独に生きていた。
そんな中、家族に愛されたことのない女性マギーがジムにやってきて、
マイキーに自分のコーチになってくれと頼み込む。
最初は、かたくなに拒むマイキーだったが、次第に彼女のボクシングへの情熱に動かされ、願いを聞きいれる。
マイキーをコーチにもったマギーは次々と試合相手をKOしていく。
マギーの才能とひたむきな努力に魅せられ、マイキーは徐々に彼女に心を開いていく。
そして、世界タイトル戦へと2人で挑むのだが・・・

いいものはいい。
深夜バイトから帰ってきて、飯食ってたらたまたまやってた。
俺は次の日までに提出しなきゃいけないレポートを手付かずのまま、通して見てしまった。

この映画、結構有名になったからみんな名前は聞いたことあるかもしれないし、
マイキー役のクリーント=イーストウッドが監督をつとめていることも知っているかも。
俺からすると、イーストウッドが昔出てた映画は、
本当に分かりやすくアメリカナイズドされたものでしかなかった。
ダーティーハリーとか、7人のガンマンとか、とにかくクールなヒーロー物語。
まあ、昔はそういうのが求められていたのかもしれないし、ハリウッド映画の黄金時代だったから
それはとてもいい映画だったのかもしれない。
でも、今はとにかくそんなのつまらん。さっきファンタスティック4やってたけど、クソだった。
興行収入を稼ぐためだけに、派手なヒーローを作り、ありえないアクションをひたすらやらせる。
イーストウッドもそういうのがだめだと分かっているのかもしれない。

この映画はそういう分かりやすいストーリーはさけ、悲劇を描こうとしてる。
つか、最近のイーストウッドは全部そう。
でもこれがうまい。
下手なお涙ちょうだい映画ではなく、今の世界の現実を直視させるような物語。
マギーはボクサーとして順調にのし上っていくけど、家族に愛されないという悲しみを抱えてる。
マイキーも長いこと連絡していない娘に届くことのない手紙を毎週出すように、孤独を隠して生きてる。
そんな二人が一緒にいるうちに愛ってやつに元気付けられる。
でも、それが長くは続かない。
映画、全体を通して、静かに悲しみが伝わってくる。
おそらく、そこに同情とか希望とか慈悲とかはなく、ただあるがままに見せようとする。
下手に年取ってねーわ。

そのムードに一役買ってるのが、エディー役のモーガン=フリーマン。
もうこのおっさんにナレーションさせたらすべてうまくいくってなくらいいい。
「ショーシャンクの空に」でもそうだったけど、語りがうますぎる。
両方の映画とも、彼が僕たちに物語を語りかけるような設定に最初からなってる。
だからといって、彼の感情は基本的にそこに伴わない。
そうやって、静観してるようで、主人公たちをとても愛してることが伝わる。
こいつも伊達に年取ってねー。
最後は確かに悲しい結末なんだけど、それがとても静かに語られていていいと思った。
静かに苦しみを受け止めている主人公たちに、見ているこっちも共感させられてしまうんだなー。

あまりいうとネタばれになるのでこの辺で。
しかし、なかなかよかった。
確かに、アメリカにはスピルバーグ、ルーカス、JJブラームス、Jキャメロンみたいな天才もいるけれど、
こういう深く感情に訴えかけるような監督は珍しい。
そういう意味でも新鮮かつ出来のよい作品だった。

8.3点。
静かすぎて退屈~と思う人もいるかもね。
多分大人の映画なんだろうと思う。
疲れたら見るといいかな。
by glbee | 2010-05-17 01:49 |
<< 保険。 bubble. >>


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